- 梅雨、その昔は水無月といった。雨が降るおかげで欲求を発散できない、憂うつな季節である。しかし女たちは湿気を吸い上げては濡れていく。秘めたる欲望をどんどん溜め込んでは卑猥に脹らんでいき、堰を切ったように体外へと放出するのだ。そこへ出来た水溜まりにオアシスを求めるがごとく集まってくる男たち。そう、既に女の罠に俺たちはハメら…
- 長かった冬も終わると、暖かな春そして汗ばむ夏へと季節はめぐっていく。女たちもそれまで来ていた衣を一枚ずつ脱ぎ捨て、肌の露出を増やしていく。つまり内に秘めた欲望の解放だ。火照った身体を癒やすがごとく、生命の源である水と交わることを欲していく。雨、汗、海、波、涙、愛液...。柔らかな肌そして潤いを求めた秘部を濡らして歓喜の渦…
- 医者の夫・達夫とその妻・蓉子。達夫は女医と不倫関係にあり、蓉子との関係は冷え切っていた。夫から女として見られず、うつろな日々を過ごす蓉子はある日、大学時代の友人・光男と再会し…
- 事件の報告を受けた検事・霞夕子(沢口靖子)は、家族との約束を返上して現場にかけつける。被害者・黒田光彦(高濱正朋)の死体には心臓と腹部に刺し傷があり、ナイフが刺さったまま。その後の調べで、心臓と腹部を刺したナイフが同一のものではないことが発覚した。しかも腹部の傷は死後つけられたものだとわかる。夕子は黒田についてさらに調…